2級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)後期
問28 (ユニットC 問5)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和5年度(2023年)後期 問28(ユニットC 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

「設備機器」と「設計図書に記載する項目」の組合せのうち、適当でないものはどれか。
  • 全熱交換器 ―――――――― 全熱交換効率
  • 揚水ポンプ ―――――――― 呼び番号
  • ユニット形空気調和機 ――― 有効加湿量
  • 冷却塔 ―――――――――― 騒音値

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この過去問の解説 (2件)

01

「設備機器」と「設計図書に記載する項目」に関する問題です。

選択肢1. 全熱交換器 ―――――――― 全熱交換効率

問題文内容通りです

 

全熱交換器の設計仕様の記載事項は次の通りです。

型式、種別、風量、熱交換効率、面風速、初期抵抗、電動機、台数

選択肢2. 揚水ポンプ ―――――――― 呼び番号

送風機 ―――――――― 呼び番号

 

揚水ポンプの設計仕様の記載事項は次の通りです。

吸込口径、揚水量、揚程、電動機、基礎種別、防振材種類、振動絶縁効率、台数

揚水ポンプの仕様に呼び番号はありません

 

呼び番号が仕様に必要な機器は、送風機です。

選択肢3. ユニット形空気調和機 ――― 有効加湿量

問題文内容通りです

 

ユニット形空気調和機の設計仕様の記載事項は次の通りです。

形式、冷却能力、加熱能力、列数、加湿形式、有効加湿量、風量、機外静圧、コイル空気出入口温度、冷温水量、冷温水出入口温度、冷温水損失水頭、コイル通過風速、電動機、基礎種別、台数

選択肢4. 冷却塔 ―――――――――― 騒音値

問題文内容通りです

 

冷却塔の設計仕様の記載事項は次の通りです。

形式、冷却能力、冷却水量、冷却出入口温度、外気湿球温度、電動機台数、許容騒音量

参考になった数30

02

設計図書に記載する“仕様項目”は、その機器の

 

・性能比較

・設計根拠の確認

・施工・検査での照合

 

に必要な指標を明示することが原則です。

 

代表的な組合せは、

 

・全熱交換器 → 全熱交換効率

・ユニット形空調機 → 有効加湿量など能力値

・冷却塔 → 騒音値・冷却性能

 

一方、揚水ポンプは「呼び番号」ではなく、

揚水量・揚程・動力などを記載するのがポイントです。

選択肢1. 全熱交換器 ―――――――― 全熱交換効率

「全熱交換器 ― 全熱交換効率」
 

全熱交換器の性能で最重要なのは、

 

顕熱+潜熱の両方をどれだけ回収できるかを示す全熱交換効率

です。

 

図書には通常、

 

・型式・種別

・風量

・全熱交換効率

・初期抵抗

・面風速

・電動機容量

・台数

 

などが記載され、効率の数値が省エネ性能の判断基準

となります。

選択肢2. 揚水ポンプ ―――――――― 呼び番号

「揚水ポンプ ― 呼び番号」
 

ポンプで設計上重要なのは、

 

・揚水量(流量)

・全揚程

・電動機容量

・回転数

・吸込・吐出の口径

・必要NPSH など

 

であり、「呼び番号」はポンプの性能を示す指標ではありません。

 

「呼び番号」はどちらかというと送風機(ファン)のサイズ区分

などで用いられる表現で、ポンプの設計要目としては不適切です。

選択肢3. ユニット形空気調和機 ――― 有効加湿量

「ユニット形空気調和機 ― 有効加湿量」
 

加湿器を内蔵したユニット形空調機では、

 

・冷暖房能力

・有効加湿量

・風量

・機外静圧

・コイルの出入口温度・流量

 

といった性能を図書に明示します。
有効加湿量は、加湿性能を比較する上で必須の指標です。

選択肢4. 冷却塔 ―――――――――― 騒音値

「冷却塔 ― 騒音値」
 

冷却塔は、

 

・ファン騒音

・水音

 

による騒音問題を起こしやすく、周辺環境への影響が大きい機器です。
そのため、設計図書には

 

・冷却能力

・冷却水量・出入口温度

・外気条件(湿球温度)

・電動機容量・台数

・許容騒音値(dB(A))

 

などを記載します。


騒音値は必須項目であり、この組合せは正しいです。

まとめ

・全熱交換器 → 全熱交換効率で省エネ性能を評価

・揚水ポンプ → 「呼び番号」ではなく、揚水量・揚程・動力などを記載

・ユニット形空調機 → 有効加湿量は重要な仕様項目

・冷却塔 → 騒音値は周辺環境上、必須の記載項目

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