2級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)前期
問51 (ユニットF 問3)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和5年度(2023年)前期 問51(ユニットF 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
  • 架橋ポリエチレン管の接合は、電気融着接合又はメカニカル接合とする。
  • 一般配管用ステンレス鋼鋼管の管継手には、メカニカル形、ハウジング形等がある。
  • 排水横枝管が合流する場合は、合流する排水管の上部に接続する。
  • 飲料用受水タンクのオーバーフロー管には、トラップを設ける。

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この過去問の解説 (2件)

01

配管及び配管附属品の施工に関する問題です。

選択肢1. 架橋ポリエチレン管の接合は、電気融着接合又はメカニカル接合とする。

問題文の内容通りです

 

架橋ポリエチレン管の接合は、電気融着接合又はメカニカル接合とします。管は構造により二種あり、それぞれ接合方法が異なります。

M種:単層管で、メカニカル式継手で、接合します。

E種:二層間で、融着式継手で、接合します。

選択肢2. 一般配管用ステンレス鋼鋼管の管継手には、メカニカル形、ハウジング形等がある。

問題文の内容通りです

 

一般配管用ステンレス鋼管の継手には、メカニカル継手か、溶接式継手が用いられます。

ステンレス協会規格では、一般配管用ステンレス鋼管の管継手性能基準として、一般配管用ステンレス鋼管突き合わせ溶接式管継手の使用が勧められています。

 

一般配管用ステンレス鋼管の継手には、ハウジング形管継手や管端つば出しステンレス鋼管継手も用いられます。

選択肢3. 排水横枝管が合流する場合は、合流する排水管の上部に接続する。

排水横枝管が合流する場合は、45°以内の鋭角で、水平に近く接続する

 

排水横枝管等が合流する場合は、必ず 45°以内の鋭角で、水平に近く合流させます。

選択肢4. 飲料用受水タンクのオーバーフロー管には、トラップを設ける。

飲料用受水タンクのオーバーフロー管は、間接排水とし、トラップは設けない

 

給水タンクのオーバーフロー管は間接排水とし、直接排水管に接続する配管に、排水トラップを設けます。

オーバーフロー管先端には、防虫網を取り付けて、タンクの衛生管理をします。

 

法律では、次のように、オーバーフロー管について定めています。

「建設省告示第1597号(建築物に設ける飲料水の配管設備及び排水のための配管設備を安全上及び衛生上支障のない構造とするための基準)」第1、第2号では、以下のように定められています。

 

【 給水タンクや貯水タンクでは、圧力タンク等を除き、ほこりその他衛生上有害なものが入らない構造のオーバーフロー管を有効に設けます。 】

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02

この問題は「配管の種類と接合方法・排水系統の基本」を問う典型問題です。
ポイントは:

・架橋ポリエチレン管(PEX):メカニカル接合 or 電気融着接合

・SUS管:メカニカル形・ハウジング形などの継手

・排水横枝管の合流:上から落とさず、45°以内の角度で円滑合流

・受水タンクのオーバーフロー管:間接排水・トラップなし・防虫網あり

現場での作業や手順をイメージしながら覚えると定着しやすい分野です。

選択肢1. 架橋ポリエチレン管の接合は、電気融着接合又はメカニカル接合とする。

架橋ポリエチレン管の接合は、電気融着接合又はメカニカル接合とする。

 

架橋ポリエチレン管(PEX管)の接合方式は、おおむね次の2系統です。

・M種(単層管):メカニカル継手(圧縮式・差込式など)

・E種(二層管など):電気融着継手などの融着式接合

したがって「電気融着接合またはメカニカル接合とする」は正しい記述です。
実務では必ずメーカー指定の専用継手・専用工具を用い、温度条件・圧締条件を守る必要があります。

選択肢2. 一般配管用ステンレス鋼鋼管の管継手には、メカニカル形、ハウジング形等がある。


一般配管用ステンレス鋼鋼管の管継手には、メカニカル形、ハウジング形等がある。

 

一般配管用ステンレス鋼管では、主に次のような継手が用いられます。

・メカニカル形継手:圧縮式・拡管式など。火気不要で施工性が高い。

・ハウジング形継手(グルーブ継手):管端を溝加工し、カップリングで締結。
 大口径に多用します。

(他に)溶接式継手 など

いずれもステンレス管用として一般的な継手であり、記述は妥当です。

選択肢3. 排水横枝管が合流する場合は、合流する排水管の上部に接続する。


排水横枝管が合流する場合は、合流する排水管の上部に接続する。

 

排水横枝管の合流は、

45°以内の鋭角で、流れに沿って合流させる のが原則です。

そのため、斜めY継手や45°合流継手 を用いて、なめらかに接続します。

「上部から接続する」というイメージは、

逆流・乱流・堆積の原因になりやすく、望ましくありません。

 

選択肢4. 飲料用受水タンクのオーバーフロー管には、トラップを設ける。


飲料用受水タンクのオーバーフロー管には、トラップを設ける。

 

受水タンクのオーバーフロー管は、

間接排水(自由吐出) とし、トラップは設けません。

理由は、

トラップを付けると空気抜けが悪くなり、万一の溢水時に排水能力が不足したり、
負圧による吸い込みなどのトラブルを招くおそれがあります。

なお、オーバーフロー管の端部には

防虫網 を取り付け、虫・ゴミの侵入を防止します。
(衛生設備として非常に重要なポイントです。)

まとめ

・PEX管:メカニカル接合 or 電気融着接合(メーカー指定方式)

・SUS管:メカニカル形・ハウジング形などの継手がある

・排水横枝管:45°以内で流れに沿って合流させる。上から接続は×

・受水タンクOF管:トラップなしの間接排水+防虫網

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