2級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)後期
問26 (ユニットC 問3)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和5年度(2023年)後期 問26(ユニットC 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

配管材料及び配管附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • Y形ストレーナーは、円筒形のスクリーンを流路に対して45度傾けた構造で、横引きの配管では、上部にスクリーンを引き抜く。
  • 銅管は、肉厚によりK、L及びMタイプに分類される。
  • 弁を中間開度にして流量調整を行う場合には、玉形弁とバタフライ弁は適しているが、ボール弁と仕切り弁は適していない。
  • 水道用硬質ポリ塩化ビニル管の種類には、VPとHIVPがある。

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この過去問の解説 (2件)

01

配管材料及び配管附属品に関する問題です。

選択肢1. Y形ストレーナーは、円筒形のスクリーンを流路に対して45度傾けた構造で、横引きの配管では、上部にスクリーンを引き抜く。

Y形ストレーナーは、円筒形のスクリーンを流路に対して45度傾けた構造で、横引きの配管では、底ぶたを外してスクリーンを引き抜く

 

配管中の鉄くずやゴミを阻集し、弁や機器の損傷を防ぐ目的の配管付属品がストレーナーで、Y形は金網でできたスクリーンを、ストレート配管の流体の流れに対し、斜め45度下向きに傾け、ドレンプラグがある底ぶたで構成されています。

ゴミが付着したスクリーン(金網)の清掃は、底ぶたを外してゴミを排除します。

選択肢2. 銅管は、肉厚によりK、L及びMタイプに分類される。

問題文の内容通りです

 

銅管は、肉厚の大きい順に、K,L,Mの3タイプがあり、通常はMタイプを使用します。

選択肢3. 弁を中間開度にして流量調整を行う場合には、玉形弁とバタフライ弁は適しているが、ボール弁と仕切り弁は適していない。

問題文の内容通りです

 

弁の特徴を下表のように整理します。

項目仕切弁玉型弁ボール弁バタフライ弁

弁全開時

の弁体

流路に残ら

ない

流路に残る

流路に残ら

ない

流路に残る

ジスクの

作動

上下作動上下作動回転作動回転作動
シール性能普通良い良い普通
流れやすさ流れやすい流れにくい

最も流れ

やすい

少し流れ

にくい

中間開度

使用

不適適している不適適している
異常昇圧発生する発生しない発生する発生しない

アンバラ

ンストルク

発生しない発生しない発生する発生する

選択肢4. 水道用硬質ポリ塩化ビニル管の種類には、VPとHIVPがある。

問題文の内容通りです

 

水道用硬質ポリ塩化ビニル管は、使用圧力 0.75 MPaの水道配管に用いられ、VPとHIVPがあり、水圧試験値は 4.0 MPaです。

VPは、低温になるに従って、衝撃強さが低下します。

HIVPは、低温時での衝撃強さを強化した管で、衝撃強さが要求されるところでは、HIVPを使います。

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02

配管材料・附属品の基本ポイントです。

 

・Y形ストレーナの正しい向き(スクリーンは下向き・下側から清掃)

・銅管の肉厚区分(K・L・M)

・中間開度での流量調整に適した弁(玉形・バタフライ)

・水道用硬質塩ビ管の種類(VP/HIVP)と用途

選択肢1. Y形ストレーナーは、円筒形のスクリーンを流路に対して45度傾けた構造で、横引きの配管では、上部にスクリーンを引き抜く。

「Y形ストレーナーは、横引き配管では、上部にスクリーンを引き抜く。」
 

Y形ストレーナは、

 

・スクリーン室が流れに対して約45°下向き

・ゴミは下部に溜まり、下側の蓋を外してスクリーンを引き抜く

 

という構造です。

 

したがって、横引き配管ではスクリーン室を“下向き”にして設置する

のが正しく、「上部からスクリーンを抜く」という記述は誤りです。

選択肢2. 銅管は、肉厚によりK、L及びMタイプに分類される。

「銅管は、肉厚により K・L・M タイプに分類される。」
 

銅管の代表的な肉厚区分は、

 

・K:最も肉厚(高圧・特殊用途)

・L:中間

・M:薄肉で一般給水・給湯などに広く使用

 

という分類です。


肉厚が薄くなるほど施工性が高くなりますが、圧力条件に応じて

区分を選定します。

選択肢3. 弁を中間開度にして流量調整を行う場合には、玉形弁とバタフライ弁は適しているが、ボール弁と仕切り弁は適していない。

「中間開度での流量調整は、玉形弁・バタフライ弁が適している。ボール弁・仕切り弁は適さない。」
 

弁の特徴は以下の通りです。

・玉形弁(グローブ弁):絞り調整に適した構造

・バタフライ弁:中間開度での流量調整が可能

・仕切弁(ゲート弁):基本は全開・全閉用で中間開度は不適

・ボール弁:同じく全開・全閉用で、絞り使用はシート損傷の原因

 

したがって記述どおりで正しく、調整向き=玉形・バタフライ

覚えておくと便利です。

選択肢4. 水道用硬質ポリ塩化ビニル管の種類には、VPとHIVPがある。

「水道用硬質ポリ塩化ビニル管には VP と HIVP がある。」
 

水道(給水)用途の硬質塩ビ管には、

 

・VP管:一般的な水道用硬質塩ビ管

・HIVP管:耐衝撃性を高めた高性能タイプ

 

があります。

 

一方、排水用途には VU管(排水用硬質塩ビ管)が使われるため、
VP/HIVP(給水)とVU(排水)を区別して覚えることが重要です。

まとめ

・Y形ストレーナ:スクリーンは下向きに配置し、下側から清掃(①は誤り)

・銅管の肉厚区分:K(厚)>L>M(薄)

・中間開度での調整に適すのは玉形・バタフライ/ボール・仕切りは開閉用

・水道用硬質塩ビ管:VP・HIVP(排水用VUと混同しない)

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