2級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度（2023年）後期
問34 (ユニットD 問6)

誤

配管用炭素鋼鋼管を雑排水系統に使用する場合、ねじ込み式排水管継手で接続する。

配管用炭素鋼鋼管の継手には、ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手、ねじ込み式鋼管製管継手、一般配管用鋼製突合せ溶接式管継手、ねじ込み式排水管継手があります。

水・蒸気・油・ガス・空気には、前の3者を使用し、排水の場合は、ねじ込み式排水管継手を用います。

正

問題文内容通りです。

塩ビライニング鋼管およびポリ粉体鋼管に取付けるねじ込み式の弁は、JV 5「管端防食ねじ

込み形弁」の給水用を使います。(JV 5は日本バルブ工業会の規格番号)

正

問題文内容通りです。

鋼管の突合せ溶接は、開先加工または面取りを適正に行い、ルート間隔を保持することで、十分な溶込みが確保できます。

正

問題文内容通りです。

耐火二層管の接合は、接着接合またはゴム輪接合（伸縮継手用）とし、次のように行います。

1)　管接合は接着接合とし、受口内面と差口外面の油脂分を除去し、差口外面の標準差込み長さ位置に標線を付け、受口内面と差口外面に専用の接着剤を薄く均一に塗布し、差口を受口に挿入して標線位置まで差込み、1 分以上保持します。

2)　伸縮継手はゴム輪接合とし、ゴム輪受口内面と差口外面のゴミを除去し、差口外面の標準差込み長さ位置に標線を付け、ゴム輪と差口外面に専用滑剤を塗布し、管軸を合わせて標線位置まで挿入します。

3)　管内の流れの障害となる段違いは、生じないよう注意します。

4)　配管後の直管と管継手の接合部は、専用目地処理材で処理します。

(公共建築工事標準仕様書（機械設備工事編）参照)

誤

「配管用炭素鋼鋼管を雑排水系統に使用する場合、配管用鋼製突合せ

　溶接式管継手で接続する。」
 

雑排水は油脂・固形物・腐食性物質を含むため、

・配管用炭素鋼鋼管（SGP）は腐食しやすい

・突合せ溶接継手だと、内面ビードに汚れが堆積しやすい

などの理由から不適切です。

排水にSGPを用いる場合は、一般に

・ねじ込み式排水管継手

・排水用可とう継手

などを用います。したがって、本記述は誤りです。

正

「給水用の塩ビライニング鋼管に用いる仕切り弁には、

　管端防食ねじ込み形弁がある。」
 

塩ビライニング鋼管（ポリ粉体鋼管を含む）のねじ部では、

鋼材が露出して腐食しやすくなるため、

・JV5「管端防食ねじ込み形弁」による管端防食構造の弁

を使用します。給水設備として正しい記述です。

正

「鋼管の突合わせ溶接による接合は、開先加工等を行い、ルート間隔

　を保持して行う。」
 

鋼管の突合せ溶接では、

・開先加工（V形・U形など）で溶け込みを確保

・適正なルート間隔（開先ルート）を保持

することで、内部まで十分な溶け込みが得られます。

溶接品質確保の基本事項で、正しい記述です。

正

「排水・通気用耐火二層管の接合には、接着接合、ゴム輪接合

　（伸縮継手用）がある。」
 

耐火二層管は、外側の耐火層と内側の塩ビ層からなる排水・通気用

の管で、接合方式は

・接着接合（TS）

・ゴム輪接合（RR：伸縮継手用）

の2種類が標準です。公共建築工事標準仕様書にも沿った正しい記述です。