2級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)後期
問35 (ユニットD 問7)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和5年度(2023年)後期 問35(ユニットD 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 長辺が300mm以下の防火ダンパーの支持は、2点吊りとする。
  • スパイラルダクトの差し込み接合では、継手をビスで固定しダクト用テープで1重巻きを行う。
  • 厨房の排気フードの吊りは、4隅のほか1,500mm以下の間隔で行う。
  • 浴室の排気ダクトは、排気ガラリに向けて下がり勾配とするか、水抜きを設ける。

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この過去問の解説 (2件)

01

ダクト及びダクト附属品の施工に関する問題です。

選択肢1. 長辺が300mm以下の防火ダンパーの支持は、2点吊りとする。

問題文内容通りです

 

・防火ダンパーは、防火区画の貫通部にとりつけるため、貫通部のすき間は、不燃材を充填します。

・防火ダンパーを防火壁外に付ける場合、小型のダンパーは2点吊り、大型は4点吊りとします。

・長方形の防火ダンパーは 4本吊りとし、長辺が300mm以下では2本吊りとします。

・円形の防火ダンパーも4本吊りとし、内径が300mm以下の時は、2本吊りとします。

選択肢2. スパイラルダクトの差し込み接合では、継手をビスで固定しダクト用テープで1重巻きを行う。

スパイラルダクトの差し込み接合では、継手をビスで固定しダクト用テープで2重巻きを行う

 

スパイラルダクトの差込み接続の場合、継手の外面にシール材を塗布し、スパイラルダクトを差込み、鋼製ビス止めし、その上にダクト用テープで差込み長さ以上の外周を、二重巻にします。

選択肢3. 厨房の排気フードの吊りは、4隅のほか1,500mm以下の間隔で行う。

問題文内容通りです

 

排気フードの吊りと支持は、アングルフランジ工法ダクトによります。

アングルフランジ工法ダクトの横走りダクトは、吊り間隔 3640 mm 以下ごとに、標準のダクトの吊り金物・形鋼振れ止め支持要領によって、吊りを行います。

ただし、排気フードは、吊り間隔が 1500 mm 以下で、四隅とします。

選択肢4. 浴室の排気ダクトは、排気ガラリに向けて下がり勾配とするか、水抜きを設ける。

問題文内容通りです

 

厨房、浴室等の多湿箇所にある排気ダクトは、シールは、Nシール+Aシール+Bシールとし、水抜管を設けます。

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02

ダクト施工で押さえるべき基本は以下です。

・防火ダンパーの支持方法:寸法による吊り点数の違い

・スパイラルダクトの差し込み接合:ビス固定+シーリング+テープ「2重巻き」

・厨房フードの支持:四隅+1.5m以内で吊りボルト

・浴室・厨房など多湿ダクトの結露対策:下がり勾配または水抜き

選択肢1. 長辺が300mm以下の防火ダンパーの支持は、2点吊りとする。

「長辺が300mm以下の防火ダンパーの支持は、2点吊りとする。」
 

長方形防火ダンパーの支持は一般に、

 

・長辺300mm以下:2点吊り

・長辺がそれより大きい場合:4点吊り

 

とします。円形ダンパーも、内径300mm以下は2点吊りが標準です。

適切な記述です。

選択肢2. スパイラルダクトの差し込み接合では、継手をビスで固定しダクト用テープで1重巻きを行う。

「スパイラルダクトの差し込み接合では、継手をビスで固定し

 ダクト用テープで1重巻きを行う。」
 

スパイラルダクトの差し込み接合の標準施工は、

 

・継手にシール材(シーラント)を塗布

・ダクトを差し込み、鋼製ビスで数か所固定

・ダクト用テープで「2重巻き(半重ね)」する

 

という手順です。

 

1重巻きでは気密性が不足して漏気の原因となるため、

「1重巻き」という記述は誤りです。

選択肢3. 厨房の排気フードの吊りは、4隅のほか1,500mm以下の間隔で行う。

「厨房の排気フードの吊りは、4隅のほか1,500mm以下の間隔で行う。」

 

厨房フードは自重+油脂付着で重量が増えやすく、確実な支持が必要です。

 

・四隅に吊りボルト

・さらに1.5m以下の間隔で中間吊り

 

とするのが標準で、たわみ・振れを防止するための適切な方法です。

選択肢4. 浴室の排気ダクトは、排気ガラリに向けて下がり勾配とするか、水抜きを設ける。

「浴室の排気ダクトは、排気ガラリに向けて下がり勾配とするか、

 水抜きを設ける。」
 

浴室・厨房など高湿度空間の排気ダクト内では結露が発生しやすく、

ダクト内に水が溜まると

 

・錆び

・カビ・衛生上の問題

 

などを引き起こします。

そのため、

 

・排気ガラリ側へ下がり勾配をつける

・またはドレン(水抜き)を設ける

 

ことで結露水を排出することが求められます。正しい記述です。

まとめ

・防火ダンパー:長辺300mm以下なら2点吊り

・スパイラルダクト差し込み接合:ビス固定+シール+テープ「2重巻き」

 (1重巻きは×)

・厨房フード:四隅+1.5m以内に吊りボルト

・浴室排気ダクト:下がり勾配 or 水抜きで結露対策

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