2級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)後期
問36 (ユニットD 問8)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和5年度(2023年)後期 問36(ユニットD 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

保温及び塗装に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 保温の厚さは、保温材のみの厚さとし、補助材及び外装材の厚さは含まない。
  • 塗装場所の相対湿度が85%以上の場合、原則として塗装を行わない。
  • 冷水配管を直接吊りバンドで支持する場合は、合成樹脂製支持受けを使用する。
  • 給水ポンプ回りの防振継手は、原則として保温を行う。

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この過去問の解説 (2件)

01

保温及び塗装に関する問題です。

選択肢1. 保温の厚さは、保温材のみの厚さとし、補助材及び外装材の厚さは含まない。

問題文内容通りです

 

保温は、保温材、外装材、補助材の構成になっていて、保温の厚さは、保温材のみの厚さです。

選択肢2. 塗装場所の相対湿度が85%以上の場合、原則として塗装を行わない。

問題文内容通りです

 

塗装場所の気温が5℃以下、湿度が 85%以上か換気が不十分で乾燥しにくい環境であれば、塗装は行いません。どうしても塗装せざるを得ないときは、暖房を入れ、換気をするなど養生を行って施工します。

選択肢3. 冷水配管を直接吊りバンドで支持する場合は、合成樹脂製支持受けを使用する。

問題文内容通りです

 

冷水、ブライン、冷温水配管の吊りバンドの支持部は、合成樹脂製の支持受けを使用します。

選択肢4. 給水ポンプ回りの防振継手は、原則として保温を行う。

給水ポンプ回りの防振継手は、原則として保温は行わない

 

4)次の管、弁、フランジ等は、原則として保温を行いません

 

(1) 衛生器具の付属品と見なされる器具や配管で、流し下部の床上排水管も同様です。

(2) 給水用配管で、ポンプまわりの防振継手やフレキシブルジョイント。

(3) 給水や排水が、地中あるいはコンクリートの埋設配管。

(4) 給湯用配管で、屋内および暗渠内配管の伸縮継手、フランジ、防振継手。

ただし、防振継手は屋外露出、屋内、屋外暗渠内で径65以上は除きます。

(5) 保温付被覆銅管。

(6) 排水管で、ピット内を含む暗渠内配管、最下階の床下配管、屋外露出配管。

(7) 排水管の分岐点より100mm以下の部分以外の通気配管。

(8) 消火配管。

(9) 暖房機器やガス湯沸器まりの給水、排水、給湯管。

(10) 各種タンク類のオーバーフロー管とドレン管。

(11) エア抜弁以降の配管と排泥弁以降の配管。

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02

この問題のポイントは次の4つです。

1.「保温厚さ」とは、保温材そのものの厚さを指す

2.塗装は高湿度・低温・結露が予想される場合には行わない

3.冷水配管支持部では、結露防止のため樹脂製支持受けを使用

4.防振継手は原則「非保温」(目視点検重視)

選択肢1. 保温の厚さは、保温材のみの厚さとし、補助材及び外装材の厚さは含まない。

「保温の厚さは、保温材のみの厚さとし、補助材及び外装材の厚さは

 含まない。」
 

保温仕様における「保温厚さ」は、

 

・グラスウールなどの保温材自体の厚さ

 

を指します。

 

外装材(アルミジャケットなど)や補助材(サドル等)の厚さは含めません。

正しい定義です。

選択肢2. 塗装場所の相対湿度が85%以上の場合、原則として塗装を行わない。

「塗装場所の相対湿度が85%以上の場合、原則として塗装を行わない。」
 

相対湿度85%以上では、

 

・塗膜の乾燥不良

・白化や付着不良

・結露による塗膜剥離

 

などの不具合が発生しやすくなります。

 

そのため、原則として塗装は行わず、やむを得ない場合は

暖房・除湿・換気等の養生が必要です。

選択肢3. 冷水配管を直接吊りバンドで支持する場合は、合成樹脂製支持受けを使用する。

「冷水配管を直接吊りバンドで支持する場合は、合成樹脂製支持受け

 を使用する。」
 

冷水・冷温水配管の外面は温度が低いため、金属バンドを直接当てると

 

・熱橋(ヒートブリッジ)

・その部分からの結露

 

が生じやすくなります。

そこで、

 

・合成樹脂製支持受け(保冷サドル・樹脂スペーサ等)

 

を介して支持し、結露・腐食を防ぐのが標準です。

選択肢4. 給水ポンプ回りの防振継手は、原則として保温を行う。

「給水ポンプ回りの防振継手は、原則として保温を行う。」
 

防振継手(ゴムフレキなど)は、

 

・振動・偏心の吸収

・地震時の変位吸収

 

を目的としたゴム製継手です。ゴム部分は経年劣化するため、

 

・亀裂や膨れ等を目視点検しやすくする必要があり、

 

原則「保温しない」のが基本です。

 

ただし、冷水系で結露が問題となる場合に限り、専用カバーなどで

保冷処理を行うことがあります。

 

「原則として保温を行う」という記述は逆で誤りです。

 

まとめ

・保温厚さ:保温材そのものの厚さであり、外装・補助材は含まない

・塗装は相対湿度85%以上では原則不可

・冷水配管の支持:樹脂製支持受けで結露・腐食を防止

・防振継手:原則 非保温、状態確認を優先

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